簡単で安価な動画制作機材の普及や動画を巡るネット環境の成熟などにより、企業や個人事業主が気軽に自分たちで動画を作り、情報を発信できる環境が急速に整っています。

 本特集では手軽に動画の撮影・編集までができる「iPhone」と、無料で誰もが利用できる動画配信プラットフォームの「YouTube」を使ったマーケティング活動の基本メソッドを解説していきます。


 4回目は、いよいよiPhoneで動画を撮影します!iPhoneで動画を撮影する際の基本的な操作のポイントを見ていきましょう。自分のiPhoneを取り出して、記事を楽しみながら動画撮影を体験してください。

まずレンズを拭こう

 初っ端からから、「ガクッ」とくるかもしれませんが、これが意外に大切です。カメラと違ってiPhoneにはレンズキャップがありません。しかも、そのままポケットやカバンに入っているものなので、レンズが汚れやすいのです。

 ポケットやカバンから出したばかりのiPhoneはほぼ確実に指紋やほこりなどでレンズが汚れています。撮影する前には必ずレンズ(正確にはレンズをカバーするガラス)を拭きましょう。

 レンズを拭く時は、メガネのレンズ拭きや柔らかい素材のハンカチなど、布を使いましょう。ティッシュペーパーはゴシゴシやるくらい強く拭かないと汚れが取れないのであまり薦められません。今着ているTシャツが洗いたてなら、その裾でも構いません。

 レンズを拭いたら、カメラアプリを立ち上げて、窓など明るいほうに向けてみましょう。明るいところと暗いところの境目が「ぽやっ」とにじんでいたら、まだレンズは汚れています。すっきりするまで拭いてください。

とりあえず撮影してみる

 レンズをキレイにしたらいよいよ撮影してみましょう。まずは、iPhone動画撮影の基本操作を見ていきます。

 最初に、iPhoneのカメラアプリを立ち上げます。立ち上げた直後のカメラアプリは「写真」モードになっているので、シャッターボタンの左にあるモード切り替えをスライドさせて「ビデオ」モードにします。

 iPhoneを被写体に向けると、自動的にピントが合い、明るさ(アイリスやISO感度、シャッタースピード)が調整されます。後は、「赤い丸印」の録画ボタンをタッチするだけ。いたって簡単です。

 録画ボタンはタッチすると「赤い四角」に変わります。これが録画している状態を表します。これに伴い、画面右上のタイム表示が動いているのが確認できます。

 ちなみに、ビデオモードのフレーム(撮影する範囲)は、液晶画面に映っているほぼ全域に及びます。録画ボタンもフレームの中に表示されていることになります。

写真1●iPhoneのビデオモードのインタフェース。下の画面は録画中の様子。ボタンが「赤い四角」になっている
写真1●iPhoneのビデオモードのインタフェース。下の画面は録画中の様子。ボタンが「赤い四角」になっている
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 録画をやめるには、「赤い四角」をタッチします(写真1)。録画が終了し、元の「赤い丸印」に戻ります。録画ボタンの下に白い丸が表示されていますが、これはカメラのシャッターです。撮影中にここをタッチすると、その瞬間が写真として別ファイルに記録されます。