簡単で安価な動画制作機材の普及や動画を巡るネット環境の成熟などにより、企業や個人事業主が気軽に自分たちで動画を作り、情報を発信できる環境が急速に整っています。

 本特集では手軽に動画の撮影・編集までができる「iPhone」と、無料で誰でもが利用できる動画配信プラットフォームの「YouTube」を使ったマーケティング活動の基本メソッドを解説していきます。

 第1回は、ネット上にあるWeb動画がどのように企業の役に立てるのか、現在のWeb動画の本質となった革命的な進化、そして動画が簡単に作れるようになった環境変化について解説します。


 簡単で安価な動画制作機材の普及や動画を巡るネット環境の成熟などにより、企業や個人事業主が気軽に自分たちで動画を作り、情報を発信できる環境が急速に整っています。

 この特集では、動画とはそもそもどんな特性を持っているのか、ネット上に置いた動画をどのように活用すればいいのかといった、企業が使う上で知っておくべき「動画のキホン」をひも解いていきます。

 具体的には、手軽に動画の撮影・編集までができる「iPhone」と、無料で誰でもが利用できる動画配信プラットフォームの「YouTube」を使って、動画を撮ってから配信するまでの実践的なノウハウや基本のメソッドを解説していきます。

 この特集を読むことで、コストをかけなくても可能な、動画を使った企業コミュニケーションの勘所を把握できるはずです。また動画の制作を外部の専門家に任せる立場の方も、一連の業務を理解することで今後の業務に役に立てられるでしょう。

 第1回となる今回は、ネット上にあるWeb動画がどのように企業の役に立てるのか、現在のWeb動画の本質となった革命的な進化、そして動画が簡単に作れるようになった環境変化について解説します。

「バズる」動画しか意味がないのか?

 例えば、あるメーカー開発部の社員が自社の電動工具で板に穴を開ける様子を動画で記録し、YouTubeにアップロードしたとしましょう。

 特にタグを設定せず、十分な説明テキストを入力していないこの動画は、検索にはほぼひっかかりません。再生数もせいぜい週に数回くらいでしょう。

 まして口コミで話題が話題を呼ぶ、「バズる」といったことは永遠にないと断言できます。恐らく、ほとんどのマーケターが「そんなものは意味がない」と一蹴してしまうような動画です。

 この動画にはどのような意味があるのでしょう?果たしてこの動画は、電動工具のメーカーにとって何か役に立つのでしょうか?

 この動画、実際には色々なところで「役に立ち」ます。