ユーザーのクリックを誘うことで不当に利益を得ようとする行為の典型が、ワンクリック詐欺だ。その手口を知っていればそれほど怖くはない。
ワンクリック詐欺の多くは、アダルトサイトを装う。このため、「被害に遭っても周囲に相談しにくく、いまだに被害に遭っている人は少なくない」(国民生活センター 相談情報部の遠藤陽介氏)とみられている。
その手口には特徴がある。まずはきっかけとしてメールやSNSなどでクリックを誘い、Webサイトに誘導(図1)。アダルトサイトや出会い系サイトを装いつつ、訪れたユーザーに対して唐突に利用料金を請求。IPアドレスやWebブラウザー情報を表示し、ユーザーに「もう逃げられない」「事を大きくしたくない」という気持ちにさせる。