プラスαの高度なテクニック
3次元化とビジュアル活用

 グラフを目立たせる表現の1つに,3次元化がある。図24は,「進出企業数」と「労働者数」という2種類の数値データを持つ棒グラフと折れ線グラフを3次元化したものだ。このようにグラフを3次元化して重ねる表現は,数値の大まかな変化を伝える点で効果が大きい。しかし数値を正確に伝えたい時には,逆効果になることもある。手前のグラフのために奥のグラフが隠れて数値が読み取れなくなったり,前と後ろで基準線の位置が違うため,同じ年のデータを探しにくくなるからだ。

図24●視覚的効果は高いが正確な数値が読み取れないグラフの表現
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図24●視覚的効果は高いが正確な数値が読み取れないグラフの表現
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図24●視覚的効果は高いが正確な数値が読み取れないグラフの表現
図25●正確な数値が読み取れるグラフ
図25●正確な数値が読み取れるグラフ
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 複数のデータを正確に読み取れる3次元のグラフは,どうすれば作れるのだろうか。1つの方法として,図25のように異なる平面にグラフを展開することが考えられる。これなら,どちらかのグラフが後ろに隠れてしまうことがない。基準線はそろっているので,年ごとの2つのデータがすぐ分かる。