「色系統」を意識する
目立たせるときは補色を活用
意図が明確に伝わる,分かりやすい図を作るには,色遣いに気を配ることも非常に重要だ。色を効果的に使うと,主張したいポイントが目立つ,要素の区別が明確になるなど,図をぐっと分かりやすくできる。
図5を見て欲しい。配色がごちゃごちゃして何を言いたい図なのか,やや分かりにくいのではないだろうか。色をうまく使うと,この図はもっと分かりやすくなる。
色の使い方は決して難しくない。ここでは図5を例に取りながら,図をすっきりと見せる配色と内容を強く訴える配色の方法ついて説明しよう。
同系色の濃淡ですっきりと表現
色遣いの第1のポイントは,色の系統を意識することだ。図全体を同じ系統の色で統一すると,印象はすっきりとしたものになる。この点で,まず理解して欲しいのが色の系統である(図6)。
図6において黄,オレンジ,赤,ピンクは「暖色系」,紫,青,緑,黄緑は「寒色系」と呼ばれる。一般に,暖色系の色は暖かく積極的なイメージ,寒色系の色は落ち着きがあり冷静沈着なイメージがある。図に色付けする場合,どちらかの系統で統一するのが基本だ。