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創業96年、老舗黒板メーカーの転身

アナログとデジタルの融合が開く電子黒板の未来

原 隆=日経コンピュータ 2015/10/01 ITpro
写真1●愛媛県東温市にある老舗黒板メーカー、サカワの本社
[画像のクリックで拡大表示]

 老舗黒板メーカー、サカワの本社は松山市から南東に延びる伊予鉄道横河原線の終点、横河原駅近くにある(写真1)。玄関から入って左手にある会議室では毎週、熱気を帯びた開発会議が開かれる。

 壁には「2019年Kocriで売り上げ100億円」の文字。サカワの5代目に当たる坂和寿忠氏がカヤックと共同で開発したハイブリッド型電子黒板システム「Kocri(コクリ)」に全社を挙げて取り組んでいることがよく分かる会議室だ。

 既存の黒板をそのままに、米アップルの「iPhone」や「iPod touch」と、セットトップボックス「Apple TV」、プロジェクターを組み合わせて電子黒板を実現するコクリに注力するサカワ。4年後の2019年、同社は創業100周年を迎える。

 寿忠氏の父でサカワ代表取締役副社長を務める坂和克紀氏は夢を口にした。「100周年を迎えるとき、社員を全員集めた場にさっそうと寿忠が現れ、コクリで100億円達成を報告する。そして社長のバトンを渡す。そんなことを想像しているんです」。互いに常務、副社長と呼び合う中で、唯一、親の顔をのぞかせた瞬間だった。

 だが、サカワがコクリに力を入れれば入れるほど売り上げに影響する製品がある。あろうことか副社長の克紀氏がカナダの電子黒板メーカー、スマートテクノロジーに直談判して取り扱いを開始した電子黒板「SMART Board(スマートボード)」だ。スマートボードは指のタッチを感知するセンサーをボードに組み込んでおり、プロジェクターとPCを組み合わせて使用する。サカワは押し寄せる電子黒板の波に、海外製品の輸入販売という形で対応していた。

 スマートテクノロジーは日本支社を2001年に設立。サカワは2009年から同社の製品を取り扱い始めた。これまで全国の小中学校を対象にスマートボードを2万台を販売。この実績を認められたサカワは2013年から日本の総代理店になっている。

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