アップルの秋以降の新製品、サービス戦略を予想する本企画。最終回は、パソコン市場の低迷をよそに好調を維持するMacの行方だ。インテルCPUのロードマップにある程度沿った形でアップデートが進むのは間違いないとして、気になるのは、一部に残る非Retinaディスプレイモデルがいつ次の進化を遂げるかだ。
アップルは、1977年に個人向けの完成品パーソナルコンピュータ「Apple II」を発売して以来、今日までずっとパソコンを販売し続けているメーカーであり、パソコン市場に革新をもたらし続けてきた。
「革新的であること=最も売れているパソコン」というわけではないが、過去、世界市場でシェア5位内にランキングされていたにもかかわらず、今日までに姿を消したメーカーは数多い。
アップルの強みは、ハードウエアとソフトウエアの両方を開発しているメーカーであることだ。その意味で、近年「Surface」を自社で開発・販売し始めたマイクロソフトも、アップルのアプローチに近づいているといえる。
そのアップルが、今年発表した革新的な製品が「MacBook(12-inch, Early 2015)」だった。
アップルは、2008年1月に初代の「MacBook Air」を発表し、ノートパソコン市場に「ウルトラブック」という新しいジャンルをいち早く提案した。
そのMacBook Airは、2010年10月に「Back to the Mac」のかけ声のもと、現在のMacBook Air(11-inch, Early 2015)、MacBook Air(13-inch, Early 2015)まで引き継がれる新しいデザインを採用した形で発表された。