新興の動画サービスの中でも、最も「女子度」が高いのが「C CHANNEL(シーチャンネル)」だ。LINEの前社長、森川亮氏が立ち上げた動画サービスとしても知られる。運営会社であるC Channelが、18~35歳の女性を動画の投稿者として起用。グルメやファッション、美容、旅行といった分野の動画を配信している(写真1)。

写真1●女性誌のような動画が並ぶ
写真1●女性誌のような動画が並ぶ
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 2015年4月にサービスを始めた。「クリッパー」と呼ぶ動画投稿者は現在120人ほど。1人のクリッパーが毎月10本ほどの動画を投稿する。1本の長さは最大1分で、視聴者はアプリではなくスマートフォンのWebブラウザーで動画を閲覧する。

プロの「素人」が作る絶妙な空気

 「クリッパーがそれぞれ気になる情報を配信する、パーソナルメディアの集合体」。同社の三枝孝臣取締役は、C Channelの特徴をこう説明する(写真2)。

写真2●「テレビの情報番組にも近いサービス」と語る三枝取締役
写真2●「テレビの情報番組にも近いサービス」と語る三枝取締役
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 他の多くのサービスが誰でも動画を投稿できるようにしているのに対して、C CHANNELはあえて投稿者を絞る方針を採っている。クリッパーが撮影した動画は、プロの編集者が編集した上で公開する。こうした工夫で動画の質を担保する。

 「こんにちは、お祭りに行くので浴衣を着てきました」「六本木にあるカフェです」「今日のワンポイントヨガは、体をねじることで毒素排出に効果的なポーズを試してみましょう」。C CHANNELの内容は、さながらスマホ動画版の女性誌だ。誌上の人気投票で上位に入った読者が、雑誌企画で人気の観光地を訪れたり街角でポーズをとったり。紙の女性誌の定番である読者モデル企画のように、クリッパー自身がリポートしたり体験したりする。