Windows 10では、従来のメジャーアップデートに相当する大きな機能追加でも、デバイスのサポート期間中は無償で新機能が提供される。マイクロソフトはこれを「Windows as a Service」と呼ぶ(写真1)。

 企業ユーザーが気になるのは、Windowsのサービス化によって機能追加のタイミングやサポート期間がどう変わるのかだ。機能追加が継続的にあるとすると、IT部門の管理者はそれまで使えていた機器やアプリケーションに不具合が出ないか検証しなければならない。

 記事を執筆している2015年7月下旬時点で明らかになっている情報を基に、まずはサポート期間がどう変わるかを見ていこう。

写真1●Windows 10ではサービスとして機能改善や新機能を継続的に無償提供する
写真1●Windows 10ではサービスとして機能改善や新機能を継続的に無償提供する
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 マイクロソフトは「Windowsのサービス化」により、Windows 10が最後のバージョンになると明言している。そうなるとサポート期間はどうなるのか。終了が定められていないと思うかもしれないが、実は明確に期限が決められている。

 マイクロソフトは7月中旬に「Windowsライフサイクルのファクトシート」を更新した。これによると、Windows 10のサポート期限は、電話やメールでの問い合わせも含めフルサポートが受けられる「メインストリームサポート」が2020年10月13日(米国時間、以下同)まで、セキュリティ更新プログラムの配布と有償サポートのみの「延長サポート」が2025年10月14日までとなっている(写真2)。提供開始から延長サポート終了までが約10年間というのは、従来と変わらない。

写真2●Windowsライフサイクルのファクトシート
写真2●Windowsライフサイクルのファクトシート
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 日本マイクロソフトに2025年10月14日以降はどうするのか確認したところ、「(更新したファクトシートは)10年間はサポートを継続することを明示したという位置付け。その後どうなるかは現状では決まっていない」との回答だった。バージョン名も「Windows 10.1などになり、さらに10年間サポート期間が延長されることも考えられるが、この点もまだ何も明らかにしていない」(同)。