記事を執筆している2015年7月上旬時点では、マイクロソフトはWindows 10の価格を発表していない。一部の報道によるとWindows 10 Homeが119ドル、Windows 10 Proは199ドルだという。現在の米国でのWindows 8.1の相当エディションとほぼ同じ価格だ。

 日本では、パッケージ版のWindows 8.1 Updateが約1万5000円(税込み)、Windows 8.1 Pro Updateが約2万8000円(同)で販売されている。無印をProにアップグレードする「Pro Pack」は約1万2000円(同)だ。Windows 10も同程度で販売するだろう。

Windows 10は「サービス」になる

 これまでのWindowsは、マイナーアップデートは無料だが、大きな機能が追加されるメジャーアップデートは有料で「アップグレード」を行う必要があった。しかし、Windows 10からはそうしたこれまでの「常識」が変わる。

 Windows 10は、Windows Updateにより、機能の追加などのアップデートが行われる。AndroidやiOSのように、同じハードウエアまま自動でOSがバージョンアップしていくイメージだ。

 こうした形態になった理由の一つに、Windows Vistaで大規模なカーネルの改修を行ったあとは、カーネルはマイナーアップデートにとどめて、ユーザーインタフェースなどが大幅に更新されてきた点がある。カーネルが大きく変わらないため、デバイスドライバーの構造を変える必要がない。Windowsを一度インストールしてしまえば、Windows Updateで更新していくことが可能になる。