10代の持つ理想の自己イメージに合った商品アピールが大切だ
10代の持つ理想の自己イメージに合った商品アピールが大切だ
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 ティーンを含む若年齢層にリーチするためには、どのようなツールや誘い文句が重要なのだろうか。今回は、ティーンマーケティング全般に使える、若年齢層の購買意欲を高めるためのツールやコツをご紹介しよう。

 また、これまでも取り上げてきた通り、ティーンに販売促進するならSNS受け、ネット受けは欠かせない。SNSで受けるTPO(時・場所・場合)について、若者に人気のお菓子「ブラックサンダー」の例と共に紹介する。

企業公式SNSアカウントは販促に効果的

 そもそも前提として、企業公式SNSアカウントは販促に効果があるのだろうか。FacebookやTwitterを積極的に活用している消費者を対象にしたアライドアーキテクツの「企業/ブランドのSNS公式アカウントからの情報取得に関する意識調査」(2015年4月)によると、好きなブランドや企業のSNSアカウントから情報を得ている割合は、全体の77%に上った(図1)。男女別で見ると、男性の71%に対して女性は83%と、女性のほうが積極的に情報を得ているようだ。

図1●SNSを積極活用している消費者にはSNSアカウントによる販促は効果的
図1●SNSを積極活用している消費者にはSNSアカウントによる販促は効果的
出典:アライドアーキテクツ「企業/ブランドのSNS公式アカウントからの情報取得に関する意識調査」
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 SNS公式アカウントで情報を得るようになったきっかけは、「キャンペーンや広告が気になったから」が67%で最多になった。次いで、「もともと知っていて好きだったから」(48%)、「お得な情報があるから」(44%)という結果が出ている。また、男女ともに20%が「購入を検討しているから」と回答している。SNSの公式アカウントは、商品/サービスの購入前の情報収集ツールとして活用されていることがうかがえる。

 ソーシャルメディアで情報を得るようになってから、そのブランドや企業の商品を購入したかという質問に対しては、全体の43%が「実際に購入した」と回答している。男性も女性も29歳以下の若い層のほうが実際に購入した率が高いことが分かっている。「機会があれば購入したい」「購入していないが気になっている」という購入にポジティブな回答を合わせると、95%が購入意欲向上というプラスの効果があったことになる。

 こうした調査結果を見ると、SNS公式アカウントを用意し情報を発信することは、特に20代の若い層における購買促進に効果があると言えそうだ。