これまでの連載で述べてきたように、ティーンは基本的に、「無料で入手できるものはできるだけ無料で」という意識を持っている。特に、コンテンツに関してはその傾向が強い。しかし、まったく購入しないというわけではなく、コンテンツによっては積極的に購入する。さらに情報を拡散して、他の人が購入する誘因にもなり得る。
コンテンツ関連企業はティーンに対して何ができるのか。今回は、映画、本、音楽、ゲーム、SNSといったコンテンツを取り巻くティーンの現状と、ティーンへのコンテンツ販促について見ていこう。
ティーンは読書率は高い、実店舗販促がポイント
ティーンは本を読むのだろうか。全国学校図書館協議会と毎日新聞社が共同で実施した「第60回読書調査」によると、2014年の1カ月における平均読書率は、小学生は11.4冊と過去31回の調査のうちで2006年と並んで一番多い(図1)。中学生は3.9冊だが、1984年から1999年までは1冊台だったのが、2000年からは緩やかに増加し、ここ数年間は4冊前後で落ち着いている。高校生は1.6冊と過去ほとんど変化がない。