「COMPUTEX TAIPEI 2015」の会場で関心を集めた話題の一つが、最新のUSB規格「USB Type-C」だ。裏表のない新たな小型コネクターを採用したことに加え、ディスプレイ信号などを通す拡張機能や、ノートPCの充電も可能になる給電機能にも対応。PCのインタフェースを大きく変える可能性がある。特集第4回では、COMPUTEX会場におけるUSB Type-Cの動向を中心に解説する。

COMPUTEXでUSB Type-C搭載製品が増加

 USB Type-Cは、これまでのUSBとは物理的な形状が異なる。スマートフォンなどで広く普及する「microB」タイプのUSBコネクターに近い大きさながら、裏表のない新たなコネクターを採用した。PCやタブレットなどホスト側の対応、USBメモリーなど周辺機器の対応、さらにはハブやケーブルの新製品の登場が期待される。

 2015年3月にドイツ・ハノーバーで開催された「CeBIT 2015」では、数種類のケーブルや変換アダプターが登場した。これに対して6月のCOMPUTEXでは、より多くの製品が展示されていた。

 PCやタブレット側の対応は、当初はノキアのAndroidタブレット「Nokia N1」、アップルの新しい「MacBook」、米グーグルの新型「Chromebook Pixel」に限られていた。COMPUTEX会場でも、USB Type-C製品のデモに用いられていたのは新型MacBookだった。

 これに対してCOMPUTEX TAIPEI 2015ではUSB Type-C採用モデルが増加。台湾エイスーステックコンピューター(ASUS)によるAtom x5搭載の「Transformer Book T100HA」をはじめ、第6世代Core搭載機として公開された東芝のSatelliteシリーズの2-in-1デバイス、デルのXPS 15、ASUSのZen AiOなどがUSB Type-Cを搭載した。