2015年6月2~6日まで台北で開催された「COMPUTEX TAIPEI 2015」では、米インテルが多数のプレスイベントを開催し、最新技術を公開した。最大の注目は、同社が注力する次世代プロセッサー「第6世代Core」の動向だ。特集第3回は、インテルのCPUを中心に振り返る。

第5世代CoreプロセッサーにLGAソケット版などが登場

 COMPUTEX TAIPEI 2015では第6世代Coreについての新情報が期待されていた。しかしインテルは「第5世代Core」(開発コード名:Broadwell)の新製品を追加発表した。この新製品について、COMPUTEX後に国内で開催された説明会の内容と併せて、位置付けを見ていこう。

 COMPUTEXで発表された第5世代Coreプロセッサーは、「Broadwell-K」と呼ばれてきたデスクトップPC向け「Rプロセッサー」「Cプロセッサー」5モデル、「Broadwell-H」と呼ばれてきたハイエンドノート向け「Hプロセッサー」5モデルの計10製品。既に発表済みのモビリティ向け「Yプロセッサー(Core M)」や、モバイルノート向け「Uプロセッサー」に加えて、製品ラインアップが拡大した(写真1)。

写真1●第5世代Coreプロセッサーの特徴
写真1●第5世代Coreプロセッサーの特徴
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 特徴として、自作PCやベアボーンキットに利用できるLGAソケット版として「Core i7-5775C」「Core i5-5675C」(末尾がCで終わる)が登場したほか、新製品中9モデルが「Iris Proグラフィックス6200」を搭載、グラフィックス性能が向上した。

 第5世代Coreのマイクロアーキテクチャは第4世代Core(開発コード名:Haswell)から変わっていないものの、製造プロセスが22nmから14nmに微細化した。これにより同サイズに詰め込めるトランジスター数は増加するが、第5世代Coreではその増加分をグラフィックス性能の向上に割り当てたという(写真2)。

写真2●第5世代Coreのダイレイアウト
写真2●第5世代Coreのダイレイアウト
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