iPhone 6の無線性能を詳細に検証しました。その結果、iPhone 6がハードウエアの設計から製造、部品、販売そしてサービスと広範囲に、そして入念に磨き上げられたものであることが改めて分かりました。本稿では、iPhone 6の無線性能について、ハードウエアと携帯電話のネットワークという2つの視点から議論します。
連載
徹底調査! iPhone 6の無線性能
実装分析と測定結果で理解するスマホのテクノロジー
目次
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[第4回]iPhone 6と他のスマホで無線性能を比較する
iPhone 6の無線性能を最大送信電力と最低受信感度で議論します。最大送信電力と最低受信感度はそれぞれ、第2回で取り上げたTRP(Total Radiation Power)とTIS(Total Radiated Sensitivity)で測ります。まず送信側のTRP特性です。LTEバンド 1か…
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[第3回]サービスエリアとiPhone 6の無線性能の関係
MNO(Mobile Network Operator)は、サービスエリアの構築のため無線ネットワークの設計を行っています。この無線ネットワーク設計が、「圏内・圏外」、「つながる・つながらない」、「スループットがどのくらいか」など、ユーザーが直接的に感じるワイヤレス通信のサービスの品質を決めている…
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[第2回]iPhone 6の無線性能を測定する
iPhone 6の無線性能の測定について説明します。一般的な無線性能は、電波法の設備規則などでも規定されており、最大送信電力、最低受信感度、スプリアス、帯域外輻射、変調精度、スループットなどいくつかの測定項目があります。今回はその中から最大送信電力と最低受信感度に着目して議論を進めます。
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[第1回]ハードウエア構成から見るiPhone 6の特徴
筆者らは先だって、日経NETWORKの特集記事(2015年2月号の特集1「スマホのなかみ」)に関連して、米アップル製のスマートフォン、iPhone 6の無線性能を測定する機会を得ました。このときは時間の都合で短時間の測定となりましたが、記事にある通り従来のスマートフォンではあり得ないLTEバンドを…