2カ月前に予告した通り、オラクルのカンファレンス「Oracle OpenWorld(OOW)2017」に来ています。

 毎年米国サンフランシスコでこの時期に開かれているOOWは、IT業界最大のイベントの一つです。今年は175カ国から6万人が参加したそうです。アジア太平洋地域からの参加者は8%で、大勢のIT関係者がこのためにサンフランシスコへやってきたということが分かります。

 今年のOOWのメッセージは何か? 結論から言うと、オラクルにとって控えめに言って「大きなコーナーストーン」、大げさに言うと「革命の年」になるだろうということです。

 オラクルはクラウド戦争に勝利するため、自社をこれまでと全く違ったものにするつもりなのでしょう。新しいオラクルを作り上げ、ITベンダーとしてのデジタル革命を成功させるのか。あるいは、そのまま過去を引きずって衰退の一途をたどるのか。その分岐点に来ているように感じます。

 オラクルの変化は同社に関わる全てのITベンダーに影響を与えます。オラクルがもくろみ通りに自社の変革を遂げるとすると、IT業界、特に日本のIT業界は大きな変化を余儀なくされるでしょう。「体力」で勝負のつかない世界をどうやらオラクルは狙っているようです。

(提供=123RF)
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