シリコンバレー在住のフリーランス編集者・ジャーナリスト、瀧口 範子がテクノロジー、ビジネス、建築・デザイン、文化、社会一般について執筆します。
瀧口範子のシリコンバレー通信
目次
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「勝者」しか住めなくなったシリコンバレー
希有な発展を遂げたシリコンバレーには、優れた才能が世界中から集まる。しかしその一方で、シリコンバレーのひずみや失敗も、ここ数年で明らかになってきた。最大の問題は「勝者」しか住めない町になってしまったことだ。
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老舗企業の破綻が示す、ウエアラブル市場の競争激化
ウエアラブルデバイス市場が刻々と変化を遂げている。新たな会社が次々と参入する一方で古いプレーヤーが淘汰され、市場が大きく刷新されているのだ。最近では1999年創業の老舗的存在だった米ジョーボーン(Jawbone)の破綻が伝えられている。
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激化するサンフランシスコ市内の渋滞、原因はUberやLyft?
サンフランシスコ市内の交通渋滞が深刻化している。同市交通局によると、市内での車の動きは以前よりも30%遅くなっているという。こうした渋滞の原因とされているのが「Uber」や「Lyft」などの配車サービスだ。
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労働規制の強化で危機に、在宅介護スタートアップの苦悩
需要に応じて一般人が労務を供給する「オンデマンドエコノミー」「ギグエコノミー」の図式が成り立たず、ビジネスモデルを転換せざるを得なくなったスタートアップがある。2013年にロサンゼルスで起業した「HomeHero」で、高齢者向けの介護サービスを提供していた。
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Uberをめぐる自動運転訴訟、渦中の人物の大胆な歩み
注目を浴びていた起業家が足を踏み外す。シリコンバレーでは時折そうしたことが起きる。その最新例がアンソニー・レバンドウスキー氏だろう。米Alphabet傘下のWaymoが米Uber Technologiesを自動運転技術の機密盗用で提訴した事件のカギを握る人物で、2017年5月30日にUberから解…
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岐路に立つフードデリバリー、勝者と敗者を分けた要因は?
米国で一時は熱狂的に受け入れられたスタートアップによるフードデリバリーのサービスが今、岐路に立たされている。中でも大きな壁に突き当たっているのは、自社でシェフやキッチンを抱えてきた事業者だ。消費者にとってお得なサービスだったが、採算は成り立っていなかったようだ。
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上場直後に弾けたバブル、動画共有アプリのSnapchat
テクノロジー業界で今、良くも悪くも人目が集まっているのは米Snapだ。動画共有アプリの「Snapchat」を提供する同社は2017年3月2日に株式上場を果たしたが、上場に際して正確な情報を公開しなかったとして訴えられた。若きCEOの振る舞いにもバブルっぽいものが見られる。
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苦戦するドローンメーカー、3D Roboticsが路線転換
「ピボット(Pivot)」は、よく知られたスタートアップ用語だ。当初計画していたビジネスモデルやテクノロジーがうまくいかないと判断したら、強みを残して方向転換を図るという意味である。現在必死にそのピボット中なのが、ドローン開発会社の米3D Roboticsだ。
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失墜した米ベンチャー、セラノスが見せる驚きのしぶとさ
しばらく忘れていた名前が、また最近世間を騒がせている。指先から採取した数滴の血液で検査ができるとうたった技術がイカサマであると判明し、評判が地に落ちた米セラノス(Theranos)だ。いまだに生き残っているしぶとさが驚きを集めている。
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業績不振「GoPro」の意外な打開策
どんな企業もずっと成功を収め続けるとは限らないのだが、ことシリコンバレー企業は成功した際の注目度が高いばかりに、その後の失敗も目立つ。その典型例が、復活へ苦闘する米GoProだ。
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1500億円集めたVRベンチャーの謎
バーチャルリアリティー(VR)流行の中で、まだかまだかと製品の発表が待たれる企業がある。既に13億9000万ドル(約1500億円)もの巨額の資金を集めたスタートアップの米Magic Leapだ。遅れる製品発表に、風呂敷を広げすぎではとの疑念も高まっている。
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「シリコンバレー脱出」を希望する若者
世界から注目されるシリコンバレーは、みんなが来たい場所、みんなが働きたい場所だと思われているだろう。ところが最近の調査で、ミレニアル世代(1982~2004年生まれの世代)がシリコンバレーを離れたがっていることが分かった。理由は住みにくさだ。
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Facebook、政治を変えるか?
米Facebookが2017年3月27日(米国時間)に「タウンホール」という機能を追加した。英語で市役所・町役場という意味で、地方議会の議員に連絡し要求を伝えられる。2016年の米大統領選で「フェイクニュース(偽ニュース)」を拡散したと批判された同社が、早くも動き始めた。
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ロボット分野の「連続起業家」、注目すべき2人
米国には「連続起業家(シリアルアントレプレナー)」と呼ばれる、次から次へと起業するアイデアの宝庫のような人々がいる。米Twitterや米Squareのジャック・ドーシー氏が著名だが、ロボット分野にも注目すべき連続起業家が2人存在する。
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VRと「コクーン型座席」で一変する映画館
映画館は間もなく、従来とは全く異なる「体験」を味わう場所に変貌する。2017年3月10日から19日までテキサス州オースティンで開催された「SXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)」でそれを実感した。鍵になるのはVR(バーチャルリアリティー)と「コクーン型座席」である。
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ハッキングされないものは皆無!?CIAの巧みな手口
「Wikileaks(ウィキリークス)」が、米CIA(中央情報局)のハッキング手法に関する膨大な内部文書を公開した。これは2013年にエドワード・スノーデン氏が告発した米NSA(国家安全保障局)の機密情報よりも深刻な問題とされている。アメリカのテクノロジー関係者にとってはショッキングなできごとだ。
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「Uber」が嫌われている理由
シリコンバレーの数あるスタートアップの中でも、最近特に悪いニュースばかり出てきているのが米Uber Technologiesだ。目に余る行為があまりにも多いため、配車サービス「Uber」をボイコットする運動が発生するほど、ユーザーに嫌われ始めている。
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偽ニュースに反省したFacebook、「社会インフラ」を目指すと宣言
米Facebookのマーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)が発表したマニフェストが話題になっている。2017年2月16日(米国時間)に公開した5800字にも上る長文には、「グローバル・コミュニティーを構築するために」という壮大なタイトルが付けられており、その真意の解釈も様々に広がっている。
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搬送ロボを30台導入した大学病院、サービスはホテル並みに改善
シリコンバレーでは自動運転車の開発が盛んだが、目に見えないところで自走して役に立っている技術が既にある。屋内で活動する搬送ロボットだ。筆者が最近ことに感心したのは、病院内でシーツや食事を運ぶロボットだ。
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300万人以上が反トランプで結集した「ウィメンズマーチ」、ネットで活動続く
米国のトランプ大統領の就任式翌日、2017年1月21日に300万人以上もの人々が反トランプを掲げて世界各地でデモ行進をした「ウィメンズマーチ」。その活動は今も、インターネット上で拡大し続けている。
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