2015年夏モデルにおいて注目を浴びたテーマの一つが、従来型携帯電話や「ガラケー」と呼ばれるフィーチャーフォンの進化だ。

 スマートフォンの普及とともにフィーチャーフォンの存在感は下がっていたが、KDDIが2015年春モデルとして打ち出したAndroid搭載の「ガラホ」を転機に、再び関心の高まりを見せている。果たしてAndroid搭載フィーチャーフォンは、今後のトレンドになるだろうか(写真1)。

写真1●見た目はフィーチャーフォンながら、Androidを搭載したKDDIの「ガラホ」
写真1●見た目はフィーチャーフォンながら、Androidを搭載したKDDIの「ガラホ」
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 特集最後の第5回では、フィーチャーフォンを取り巻く状況について整理する。

ガラケーの出荷台数は2014年に回復

 スマートフォンの普及に伴い、減少傾向にあったフィーチャーフォンの出荷台数だが、2014年に増加に転じたことは興味深い。

 例えばMM総研が発表した、2014年の国内携帯電話端末の出荷台数調査によれば、同年におけるフィーチャーフォンの出荷台数は1058万台で、前年比で増加に転じたとしている。携帯電話市場の4分の3はスマートフォンが占めているものの、その普及は頭打ちになった可能性がある。一方、依然として4分の1を占めるフィーチャーフォンにも、底堅い需要があることがうかがえる。

 富士通も同様に、フィーチャーフォンが2014年に増加したとの実績を受け、国内では1000万台規模で堅調に推移するとの見方を採っている(写真2)。

写真2●富士通はフィーチャーフォン市場の堅調な推移を予測
写真2●富士通はフィーチャーフォン市場の堅調な推移を予測
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