今回取り上げるのは、BABOK Guide V3の「ソリューション評価」という知識エリアである。これは、ソリューション実装後のビジネスアナリストの活動である。主に「価値あるソリューション」の実現に責任を持つためのアクティビティ(活動)といえるが、それだけではない。扱うものは運用中のものだけでなく、概念実証やプロトタイプ、パイロット版ソリューションなども含まれる。
アクティビティも他の知識エリアと似たものが多いが、決定的な違いは、プロトタイプでもよいが何らかのソリューション(一部でもよい)が存在することである。
この知識エリアで扱う対象のソリューションは次の通りである。
ソリューション1:プロトタイプまたは概念実証
価値を示すソリューションの、限定されていても稼働するバージョン
ソリューション2:パイロット版またはベータ版リリース
ソリューションを完全にリリースする前に、問題に取り組み、実際にどれだけの価値を提供するかを理解するために、限定して実装したもの
ソリューション3:実運用版
ビジネス目標を達成し、プロセスを実行し、あるいは望む成果を得るために使用するソリューションの全部または一部を完全に実装したバージョン