基本中の基本だが、無線LANは電波環境に応じて実際の通信速度が変わる仕組みになっており、電波が弱いほど低速になる。
パソコンやスマートフォンにおける無線LAN接続時の速度は、「リンク速度」と呼ばれ、画面上で確認できる(図12)。多くの場合、電波干渉や距離のせいで、リンク速度はカタログ値よりも低い。実際の速度はさらに遅く、ざっくりリンク速度の6割程度と考えておけばよい。
これを改善するには、パソコンやスマートフォンを利用する場所から見直す。リンク速度は、Wi-Fiルーターとパソコンの距離が近いほど高くなり、遠いほど低くなる(図13)。なるべくWi-Fiルーターの近くで使いたい。パソコンとWi-Fiルーターの間に障害物ができるだけないよう、位置取りしよう。
場所を変えられないのなら、中継機を導入するのが効果的だ。中継機は、同じSSIDで電波が届く範囲を広げる機器。「パソコンとWi-Fiルーターの間に浴室やトイレがあると、近くても電波は届きにくい。中継機を置くと劇的に改善することがある」(バッファローの中村氏)。