仕事柄、色々な人からパソコンの購入相談を受けることが少なくない。ところが、残念なことに、ここ数年はデスクトップの購入希望は皆無で、すべてがノートPCの相談になっている。

 なんとも寂しい限りなのだが、店頭を見てもデスクトップは元気がない。一時はテレビパソコンとして全盛だったのだが、その後、鳴かず飛ばずの状況が続いている。ゲーム用のデスクトップは元気なのだが、あまりに特殊なカテゴリなので今回は、含めていないので念のため。

 そんな中、ASUSから手ごろな価格の一体型デスクトップ「Vivo AiO(V220IBUK)」が登場したので、借りてみた。実売価格は、すでに8万円台半ばとなっており、Microsoft Office Home and Businessが付いていることを考えれば、格安なA4ノートと比べても良い勝負なのだ。

 果たして、買う価値はあるのだろうか。格安なノートPCと比べながら、今回もちょっと辛口で詳しくレビューしていく。

「Vivo AiO(V220IBUK)」は、シンプルな一体型デスクトップだ。
「Vivo AiO(V220IBUK)」は、シンプルな一体型デスクトップだ。
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高級感はないが割り切り過ぎてもいない

 最近の高級なデスクトップは、徹底してデザインにもこだわっている。iMacのようなアルミボディーはそう多くないが、ベゼルを薄くするなど、見た目の良いスタイリッシュな製品が主流だ。

 これらの製品と比べると、Vivo AiO(V220IBUK)は明らかに見劣りする。ボディーはほとんどが樹脂性で、裏を見るとかなりチープだ。キーボードの上面をヘアライン加工にするなど、ちょっとこだわりを見せているが、裏側を見ると惨憺たる有様だ。

 ただ、この価格にして、スリムな一体が他のデスクトップが購入でき、しかも、Microsoft Officeも付いてくることを考えれば、十分に妥協できると思う。

 一昔前によく見た格安デスクトップは、10万円を超えているのに、キーボードやマウスがケーブル接続で、仕事にしか使えないような製品だった。その点、Vivo AiO(V220IBUK)は、どちらもチープながらワイヤレスだ。しかも、使わないときには液晶の下のスタンドの上に置けるようにちゃんとデザインされている。

 レシーバーは1個なので、USBポートも1つつぶすだけで済む。まとめるなら、「満足はできないが、妥協はできる」クォリティなのだ。