2015年のIT市場で、最も目立ったメーカーはまたしてもアップルだった。昨年は、WindowsとOfficeがメジャーアップデートしたのだが、アップルの新製品群と比べると、とても影が薄かった。まあ、Mac OSとiOSもそれぞれアップデートしたのだが、こちらも実はほとんど目立っていない。もう、新しいOSが話題になる時代ではなくなったのかもしれない。
以前は、新OSが登場すると、対応する新しい製品も同時にリリースされて盛り上がった。だが今や、OSと製品が一体化して魅力を打ち出さないと魅力を感じづらいようだ。そういう意味もあって、マイクロソフトが「Surface」を投入してきているのだろう。
ただ、昨年のアップルは完全に成功したとは言いがたいと僕は思っている。「iPhone 6s」シリーズは、間違いなく成功だろう。型番に「s」が付く、いわゆるマイナーチェンジなので、外観の目新しさは少ないものの、順当にヒットしたと思う。
逆に、かなりハズしたのが「Apple Watch」だ。僕個人としては、予想よりはいいと思っているし、他のスマートウオッチがすべて周回遅れになったことは言うまでもない。だが、アップルの新製品としては、ちょっと魅力に乏しい。こういった意欲的な製品を投入したときには、最初はさほど話題にならなかったり、世間の評価が懐疑的でも、最終的に世の中を変えるほどのヒットを飛ばすのがアップルのすごいところだ。iPodやiPhoneが良い例だろう。
だが、今のところApple Watchにはその力はない。つまり、使っているユーザーの評価が高くないと言うことだ。理由はいくつか考えられるが、僕個人としては、スマートウオッチというコンセプトそのものに無理があるような気もしてきた……。
今後に期待している。
MacBookは素晴らしいがiPad Proは話題に乏しい
「MacBook」は、ある意味で酷評された。拡張性のなさや性能の低さがマイナスポイントだとされたわけだが、僕は史上最高に美しいノートパソコンだと確信している。確かに、色々欠点もある。だが、Macのラインアップにはその欠点を埋めるモデルがちゃんとと用意されているのだから、そこは、ユーザーの選択だ。