スマートフォンのバッテリー切れを懸念してか、モバイルバッテリーを持ち歩いている人をよく見かける。もちろん僕自身もそうしている。大変便利なだけに、それに比べて不自由さを感じるのが、パソコンだ。
パソコンは、カタログ値ほどバッテリー駆動時間が長くないのが一般的だ。カタログ値で8時間駆動となっている製品も、ヘビーに使うと5~6時間持てばよいほうだ。
しかしパソコンはスマホと違ってモバイルバッテリーで充電できないことがほとんどであるため、心配ならACアダプターを持ち歩く必要がある。スマホのように、コンセントを気にすることなくモバイルバッテリーでいつでも簡単に充電できるようになればとても便利なのだが……。ずいぶん前からそう思っていた。
ところが、ついにそんな状況がやってきそうなのだ!
パソコンの電源ケーブルの端子として、USB Type-Cを採用する機種が徐々に増えてきた。さらに、AnkerからUSB Power Delivery(以下PD)対応のバッテリー「Anker PowerCore+ 26800 PD」が発売された。そこで、いくつかのパソコンでテストしてみることにした。
そもそもPDは、最大100Wの給電が可能なUSBの規格。従来のUSBでは5Vの電圧のみに対応していたが、PDなら5V、12V、20Vにも対応する。スマホやタブレットだけでなく、パソコンへの充電も可能なわけだ。
しかも、パソコン側のコネクターは今後、USB Type-Cで一本化されていくはず。「コネクターの形状が合わずに困る」といった、これまでのジレンマとも決別できるのだ。
パソコンの新しい機種で、USB Type-Cによる充電ができるモデルはすでにいくつかある。先陣を切ったのが「MacBook」の12インチモデルで、現在MacBookはシリーズとして、USB Type-C端子によるACアダプター接続が可能になっている。ThinkPadやdynabookにも、対応機種が登場している。