いよいよ新しいケーブルの規格が普及しようとしている。一度は耳にしたことがあるだろう、USB Type-Cだ。アップルの「MacBook」に搭載されて話題になっているが、他のモデルでも搭載する製品が出始めている。今後は、間違いなくメジャーな端子となっていくはずだ。
USB Type-Cのメリットは数多いのだが、最初はモバイルから搭載されるだろう。1つの端子で、動画の転送(ディスプレイ接続)、USB、さらに電源供給を兼用できる。つまり、このポート1つで周辺機器、ACアダプター、ディスプレイのどれにでも接続できるのだ。将来的には、USB Type-Cが2つか3つあれば何でもつなげる――という絵も描けてしまう。さらに、サイズが小さいので本体を薄く作りたいモバイルノートにはとてもマッチしているのだ。
とはいえ、1つの端子を色々と使おうと考えると困る部分も少なくない。そこで、今回は最近手に入れたMacBookを例にUSB Type-Cの現実的な使いこなしを紹介していこう。
実はマウスの接続でさえ苦労する
USB Type-Cは、前記のように色々なものが接続できる。ノートパソコンを選択する際には、USB端子の数をチェックポイントの一つにする。色々なものがつなげるからこそ、数が多くないと困るのだ。ところが、USB Type-Cはさらに多くのものを接続するうえに、つなぎっぱなしになる可能性の高い電源やディスプレイの端子としても使うから、より数が欲しくなる。
例えば、USB端子が2つあれば足りると思っていた携帯ノートの端子がすべてUSB Type-Cに変わったなら、3〜4つなければ困るはずだ。仮に2つしかないと、ディスプレイにACアダプターを接続したら終わってしまう。
現状ではUSB Type-Cに接続できる周辺機器は少ない。ワイヤレスマウスのアダプターやUSBメモリーもほとんどが従来のUSB端子だ。
そこで、これらを利用するだけでもアダプターが必要になる。また、アダプターやハブがあれば、少ないUSB Type-Cを増やせるわけだ。例えば、マウスはBluetooth接続のものにすればいいのだが、さまざまな周辺機器をUSB Type-Cのために買い換えるわけにもいかない。また、気に入ったマウスがBluetoothに対応していないなど、有線でしか使えないケースもありうる。