「BeeScan」(NEXX製)は、手に持って使うハンディスキャナーだ。こうした製品は昔から数多く販売されている。紙をセットして読み取るスキャナーに比べると、いちいちなぞる作業が面倒で、たくさんの資料を読み込むのには向かない。

 逆に、大きなサイズの広告や本など、ADF(オートドキュメントフィーダ)にセットできない資料を読み取れるのが長所だ。小さいので、持ち歩いていつでも使えるメリットもある。従来の製品はA4サイズの書類をスキャンできるタイプが主流で、コンパクトな製品は読み取るサイズが限られていた。

 ところがBeeScanは、読み取る範囲をなぞっていく方式で大きなサイズの用紙にも対応する。非常に興味深い製品だ。

「BeeScan」はコンパクトなスキャナーだ。
「BeeScan」はコンパクトなスキャナーだ。
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バッテリーで駆動する

 BeeScanのサイズは101×29×54 ミリで、一般的なマウス程度のサイズ。タバコの箱を少し分厚くした感じだ。手にしてみると非常に軽く、なんと100グラムしかない。スキャナーは重いほうがしっかりなぞれると思うのだが、そもそもこんなに小さなサイズでは、あまり関係ないかもしれない。

 このコンパクトさなら持ち歩きも楽で、その気になればポケットに入れて運ぶこともできそうだ。バッテリーを内蔵しているので、いつでもどこでも簡単に利用できる。

 質感はちょっとチープだ。艶なしの側面で中央部分をサンドイッチするようなデザインだ。軽量であるため、高級感を感じられないのだろう。使う上ではなんの問題もないが、価格が税別で1万8800円もすることを考えると、金属を使うなど、もう少し高級感がある作りにしてほしかった。

 充電にはUSBケーブルを利用する。ケーブルは一般的にスマホで使っているものと同じなので、ACアダプターを含めて流用が可能だ。ケーブルは付属するが、ACアダプターは自分で用意する必要がある。パソコンなどのUSB端子で充電してもよい。

 メーカーによると、フル充電ならA4約400ページを読み取れるとのこと。設定や、なぞる階層などでも変わってくるので、目安として考えてほしい。

 スイッチは底面にあり、1.5秒押すことで電源をオン/オフできる。また、5分間使用しないと自動でオフになる。

スマホとサイズ比較。右は5型のAndroidスマホ。とてもコンパクトなことが分かる。
スマホとサイズ比較。右は5型のAndroidスマホ。とてもコンパクトなことが分かる。
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充電にはUSBケーブルを使う。
充電にはUSBケーブルを使う。
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本体底面の読み取り部。ここに電源スイッチが付いている。
本体底面の読み取り部。ここに電源スイッチが付いている。
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