20年程前のモバイル好きは、ドッキングステーションをある種の理想型だと考えていたものだ。普段は持ち歩いているモバイルノートを、ドッキングステーションに取りつけるとデスクトップとして利用できる――。いかにも便利そうじゃないか。
実際モバイルノート向けに、さまざまなドッキングステーションや周辺機器が発売された。ところが、どれもこれもパッとしなかった。理由はいくつも考えられる。そもそも、モバイルノートの性能がイマイチだったので、デスクトップとして使うには荷が重く、一年も使うと遅くてイライラするようになった。また別途ディスプレイを用意するのも面倒だった。
僕がドッキングステーションをあまり買わなかったのは、価格が高すぎたせいもある。ときどきしか使わないのに、安いものでも2万円ほどもするので、購入する気にならなかったのだ。しかもその多くは独自のコネクターによる接続が前提で、パソコン本体を買い換えたらドッキングステーションは無用の長物になる。
ところが最近は、こんな状況がほぼ解消されている。モバイルノートが高性能になり、SSDを搭載しているモデルならそこらのA4ノートやデスクトップよりも快適だ。専用のディスプレイを用意しなくても、大画面テレビにHDMIで接続すればいい。さらにUSB Type-C接続のドッキングステーションなら、それほど高価ではない製品も増えている。
ということで今回は、エレコムのドッキングステーション「DST-C02WH」をレビューする。価格はAmazon.co.jpで6000円ちょっとと、手頃だ。