今回は富士通のスマートフォン「arrows NX F-01J」を取り上げる。スマホをレビューする際には、どうしても特徴が明確な、とがった製品を取り上げがちだ。もしくは、コスパで注目を集めているSIMロックフリーのスマホを記事にすることが多い。

 ところが、しばらく目を離していた国内メーカーのスマホに注目モデルが登場したので、今回は借りてみることにした。最大の特徴は、「ドコモスマホで最も厳しい水準の落下試験をクリアした」というもの。要するに、画面が割れにくいのだ。

 それにしても、スマホの画面が割れたままで使っている人が、驚くほど多い。1日に何人もひび割れた画面のスマホを使っている人を見かける。見た目が悪いだけでなく、手を怪我する危険性もあって好ましくないと思う。

 だが、そのまま使う気持ちもわからなくはない。とにかく修理が面倒だし時間が掛かる。キャリアのショップやApple Storeは待ち時間が長く、忙しい人が簡単に修理できる環境にはない。

 そもそも、スマホは手に持って使うのだから、落とす可能性は十分にある。にもかかわらず、ユーザーのちょっとしたミスで落下すると画面が割れてしまうというのは、商品としてはどうにもいただけない。

 「メーカーは割れにくくするべきだ」といったことを、実はFacebookでもつぶやいていた。その後、すぐに発表されたのがこのarrows NXだ。

(撮影:アバンギャルド、以下同じ)
今回借りた「arrows NX F-01J」。
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デザインは上々なのに華がない

 arrows NXは、5.5インチ液晶の大画面スマホだ。同じサイズの「iPhone 7 Plus」と比較してみよう。

製品サイズ重さ
arrows NX156×75×7.7ミリ169グラム
iPhone 7 Plus158.2×77.9×7.3ミリ188グラム

 残念なのが、7.7ミリとあまり薄くないこと。2枚の板を前後に貼り付けたようなデザインで薄く見せようとしているのは伺えるが、今どきのスマホとしては薄くはない。iPhone 7 Plusは最新モデルではあるのだが、ボディーサイズはiPhone 6 Plusとほとんど変わらない。つまり、2年以上前のスマホと比べても厚みがあるのだ。