この連載ではSEから営業職に転向した人に向けて、SEの強みを生かした「ロジカルセールス」の進め方を筆者の経験とノウハウを基に説明しています。

 前回(商品訴求に「笑い」も大切、スベっても気にするな)までで、アポの取り方(第2回第3回)、初回訪問の心得(第4回)、環境準備(第5回)、会社説明(第6回)、商品説明(第7回第8回)を取り上げました。

 いよいよ営業折衝の「クロージング」に向かいます。ターゲット顧客への営業活動が受注につながらないようでは意味がありません。営業は受注のために働いているといっても過言ではありません。

 訪問を終えるにあたり、どうすれば相手から受注できるのでしょうか。今回はこの点についてお話しします。

営業折衝の結果が「受注」

「商品を説明するのは得意ですが、受注に話を持っていくのがどうも苦手です。お客さんに『注文ください』とはなかなか言いづらいのですが…」

 よく、こんな悩みを聞くことがあります。こういう人は営業の折衝と受注を別物と考えているようです。筆者も最初はそう考えていました。