この連載ではSEから営業職に転向した人に向けて、SEの強みを生かした「ロジカルセールス」の進め方を筆者の経験とノウハウを基に説明しています。以下の営業シーンについて、採るべきアクションや、その背後にあるロジックを解説しています。

  • アポイントメント
  • 訪問(環境準備、会社説明、商品説明)
  • クロージング
  • 値引き対応

 第2回(「アポ取り電話地獄」から逃れる方策は?)と第3回(ストーリーとテクニックを駆使してアポ取り名人になる)でアポの取り方、第4回(客先訪問は「初回」が勝負、絶対にやるべきことは?)で初回訪問の心得、第5回(普通の営業折衝で受注は困難、テクニックを生かそう)で環境準備、第6回(「会社説明」を侮るのは禁物、やり方次第で受注確度は上がる)で会社説明について説明しました。それぞれについて、ぜひおさらいしてみてください。

 会社説明まで終わり、いよいよ受注したいと考えている商品の説明に入ります。今回と次回で、この商品説明の進め方を見ていきましょう。

 ここでの目的は「導入を判断してもらうための価値の提供」となります。商品の説明やデモンストレーションに関する詳細なストーリーは販売する商品によって異なるので、ここでは商品説明の考え方とテクニックを中心に説明します。

機能や特徴を全て説明しようとするのは間違い

 どのような種類の商品であれ、「機能が豊富」「他の製品にはない機能を持つ」「価格が安い」「使いやすい」「メンテナンスが楽」といった具合に、多くの機能や特徴を持っているものです。