OSのバージョンが上がると愛用のアプリや周辺機器が動かなくなることがよくある。Macの場合も例外ではない。そんなとき、外付けハードディスク(HDD)に旧OSを入れておき、ほいほいとOSのバージョンを戻して動かすと難なく急場をしのげる。しかし、差し替えが面倒だ。そこで、こんな奥の手を使ってみるのはどうだろう。外付けドライブ3本刺し。センチュリーの「裸族のお立ち台 3Bay Independent Switch」。手応え十分の使えるグッズだ(図1)。

図1●センチュリーの「裸族のお立ち台 3Bay Independent Switch」
図1●センチュリーの「裸族のお立ち台 3Bay Independent Switch」
2.5インチ、3.5インチのSATA HDDやSSDを差し替えて使える。ドライブごとに異なるカテゴリーの資料やデータを持っている人は、差し替えて機動的に活用できる。
(出所:センチュリー)
[画像のクリックで拡大表示]

ドライブごとに電源オンオフできるのは気が利いている

 これまでにもパソコンに対しUSB接続する複数ドライブ搭載ベイは何種類もあった。しかし、この種の簡便なドライブ抜き差しベイでドライブごとに独立した電源スイッチが付いているものは初めてだ。製品の情報ページはこちら。市販価格は約1万円というところだ。

 2.5または3.5インチのSATA HDDがむき出しで刺せるので、必要なときにいつでも差し替えて使える。その機動性はすごいと、見ただけで感ずる。しかし、独立した電源スイッチが付いていることが何よりの特徴。どんなに便利か、具体的なユースケースを考えてみよう。

 複数のHDDが刺さっている状態でパソコンにつないでオンラインで利用しているとしよう。ドライブ名は1台目は現在起動中のシステム入りのHDD1、残りはデータが入ったData1、Data2。

 さて、Data2のドライブに入っている資料が目指すものではなく、これをData3に差し替えたいとしよう。マウントしたData2をアンマウントし、抜きたいのだが、ベイに通電している状態ではパソコン上でアンマウントした状態であっても抜き差しはHDDの破損につながるので危険だ。

 このドライブベイの主電源を切って抜き差しすればいいのだが、パソコンはHDD1から起動しているので、パソコン全体をシャットダウンして、ドライブベイの電源を落とし、ようやくData2とData3の差し替えができる、という面倒な話になる。

 ところが、この「裸族のお立ち台 3Bay Independent Switch」ではドライブごとにオンオフできる電源スイッチが付いているので、Data2をアンマウントした後、このドライブだけ電源を切ってしまえば、このベイのみ取り外しが可能になる。その後、Data3に差し替え、これのみ電源を入れると即Data3ドライブがマウントされ利用可能になる。

 たったの数分の差ではないか、と思われる方も多いだろうが、たくさんのアプリを立ち上げ、WebブラウザーでいくつものWebサイトを並行して開いて調べものをしている最中に、パソコンをいったんシャットダウンしてドライブを差し替える、という作業がいかに生産性を下げるか!! 締め切りに追われて仕事をしている人にとっては、これはとてもうれしい仕様ということができる(図2)。

図2●ベイごとに独立して電源をオンオフできる
図2●ベイごとに独立して電源をオンオフできる
HDDをアンマウントした後であれば、ベイごとに電源をオンオフできる。これにより、他のベイに刺したHDDが動いていても、電源オフにしたベイのHDDは抜き差しできる。センチュリーのホームページより。
(出所:センチュリー)
[画像のクリックで拡大表示]