「パソコンなんてみんな同じ」と言われます。いわゆるパソコンに限って言えば、CPUはインテルかAMDのプロセッサを搭載していて、そこにつながる部品も一定の仕様に従っています。OSはWindowsで、同じカテゴリー、たとえば、タブレットなどなら、どこのメーカーの製品でも細かいところにしか違いがありません。

 特に安価なタブレットに使われているインテルのAtomプロセッサを採用したものでは、周辺デバイスも一定のものが使われていて、どこのメーカーも主要なハードウエアは同一、せいぜいメモリー容量やストレージデバイスが違う程度です。デバイスドライバもインテルからまとめて提供されているため、ほぼ同じ環境になります。だからこそ安価に製造できるという面もあるのですが、世界中でほぼ同じものをいろいろな企業がさまざまな機種として販売しています。

 しかし、スペックなどから見て、まったく同じようにしか見えないパソコンでも、実際には、メーカー、機種により違いがあります。もちろん、その中には、実用上何も問題がない場合もあります。しかし、場合によっては、細かな違いではあるものの、使い方によっては、大きな違いになることがあります。

 具体的に見てみましょう。筆者の手元に8インチのタブレットが2機種あります。どちらもWindows 8.1登場のタイミングで入手したもので、価格は、2万円台でした。価格は変動していたため、もう少し高い時期もあったのですが、最終的には、どちらも2万円台に落ち着きました。特定のメーカーをおとしめる意図はないため、ここでは、機種名は公表しませんが、どちらも海外の著名なメーカーが日本国内で販売しているものです。

 スペックは、下ののようなもので、CPUの型番やGPSの有無、タッチセンサーなど若干の違いはありますが、ほぼ同じです。もちろん、ボディのデザインにも違いがあります。しかし、タブレットなので、コネクタやボタンの位置、本体の色などが違う程度です。

 PC1PC2
CPUIntel Atom Z3740Intel Atom Z3740D
メモリー2GB2GB
ストレージeMMC 64GBeMMC 64GB
画面8インチ1280×800ドット8インチ1280×800ドット
拡張スロットMicroSDMicroSD
インタフェースなどMicroUSB×1/ GPS内蔵MicroUSB×1
OSWindows 8.1(発売時)Windows 8.1(発売時)
電源約15Wh(1セル)/約12時間動作約18Wh(2セル)/約8時間動作
サイズ221×133×11mm216×130×9mm
重量約380g約395g