(撮影:塩田 紳二)
(撮影:塩田 紳二)
[画像のクリックで拡大表示]

 前回、写真の中でICメモリレコーダーが写っているのに疑問を持った方もいらっしゃるでしょう。PCによる録音や録画は、慣れるまでは失敗がつきもの。このとき失敗をカバーしてくれるのが、ICメモリレコーダーなのです

 前回に続いて今回は、PCで録音、録画する場合の環境整備や設定について解説します。特に録音では、レベルの設定が重要です。というのは、録音レベルが低いと音が小さくなって、後から聞きづらくなってしまうからです。録画では、カメラの焦点調整が手動でない場合には、ソフトウエアの設定でフォーカスをマニュアルにしなければならない場合があります。

 録音する際は、Windowsのサウンド設定と、録音するアプリケーションの録音設定をします。録画する場合でも、同じ音声設定が必要で、さらにカメラも設定することになります。

「規定のデバイス」を適切に設定

 まずは、録音です。録音にWebカメラを使う場合でも、外部マイクと同じように、「コントロールパネル」のサウンドで設定をします。ポイントは2つ。「既定のデバイス」選択と、録音レベルの設定です。

 多くの録音、録画アプリでは、カメラやマイクなどの選択を「既定のデバイス」で行います。アプリによっては、直接デバイスを指定できるものもありますが、標準では、既定のデバイスを使うことになっているものが大半です。

 しかし既定のデバイスは、コントロールパネル側で選択が可能なほか、デバイスの接続によって切り替わることがあります。一度外部デバイス(例えば外付けのUSBオーディオデバイスや外付けWebカメラ)を接続し、コントロールパネルで既定のデバイスに設定したあと、これらを外すと、内蔵のマイクや内蔵カメラが既定のデバイスになります。しかし、再度外部デバイスを接続すると、それらが既定のデバイスになります。

 なので、最低でも一度、録音、録画用のデバイスを接続して、コントロールパネルのサウンドにある「録音」タブで、「既定のデバイス」を確認し、必要なら、右クリックメニューなどから「既定のデバイス」を指定しておきます。

 なお、似たような設定に「既定の通信デバイス」があります。通話などに使うデバイスを指定するものです。既定のデバイスとは別に指定できます。

 もう一つの設定は、録音レベルです。これは、前述の「録音」タブで利用するデバイスを選択してプロパティを開き、「レベル」タブで設定します(画面2、画面3)。使っているハードウエアやサウンドデバイスなどにより、「マイクレベル」と「マイクブースト」があるものと、「マイクレベル」のみの場合があります(画面4)。

画面1●「既定のデバイス」に設定したデバイスが取り外されると、内蔵デバイスなどが既定のデバイスとなる。再度デバイスを接続すると既定のデバイスが復元される
画面1●「既定のデバイス」に設定したデバイスが取り外されると、内蔵デバイスなどが既定のデバイスとなる。再度デバイスを接続すると既定のデバイスが復元される
[画像のクリックで拡大表示]
画面2●コントロールパネルからサウンドのプロパティを開いてリストからデバイスを選択、プロパティボタンを押す
画面2●コントロールパネルからサウンドのプロパティを開いてリストからデバイスを選択、プロパティボタンを押す
[画像のクリックで拡大表示]
画面3●レベルタブを開き、「マイク」や「マイクブースト」を設定する
画面3●レベルタブを開き、「マイク」や「マイクブースト」を設定する
[画像のクリックで拡大表示]
画面4●デバイスによっては「マイクブースト」がないものがある
画面4●デバイスによっては「マイクブースト」がないものがある
[画像のクリックで拡大表示]