今回は、モトローラの「Moto Z」を借りて評価してみました(写真1)。この機種は発売時点では、Android 6.0(Marshmallow)が搭載されていましたが、現在では、Android 7.0(Nougat)になっています。ここは、Android 7.0の紹介も兼ねて、このMoto Zを見ていくことにしましょう。
Moto Zは、現在のモトローラのハイエンドとなるスマートフォンです。簡単にいうと、「高性能、薄型、軽量、大画面」がコンセプトといえます。もう1つの特徴は、「Moto Mods」と呼ばれるオプションを背面に装着できるようになっている点で、中にはズームレンズ付きのデジカメ機能を追加するものもあります(写真2)。このため背面には、接続用の端子があります(写真3)。
薄型化が目標だったと考えられる理由の一つは、ヘッドホンジャックがないことです。現在広く使われる「ミニプラグ」は、直径が3.5ミリあるため、ヘッドホンコネクタ自体が5~6ミリ程度、さらにきょう体自体の厚みもあり、7~8ミリ程度が「薄さ」の限界になります。
これ以上薄くするなら、物理的な厚みが決まっている部品を削減するしかなく、その一つがヘッドホンコネクタだったわけです。あとは、USBコネクタですが、Moto Zなどが採用するUSB Type-Cは高さが2.56ミリなので、今のところ本体の厚みに対する制限になっていません。
もっとも、2~3ミリになってしまうと、薄すぎて強度を保つのが難しくなるため、このMoto Zのように5ミリ程度が限界かもしれません。なおMoto Zの正確な厚みは、5.19ミリです。重量は134グラムと5.5インチというサイズの割には、小さくなっています。
ちょっと気になるのは、薄くしたため、SIMカードスロットの片方がmicroSDカードスロットと兼用になっている点です。このため、デュアルSIMで使わないならmicroSDカードが利用できますが、デュアルSIM機能を利用するならば、microSDカードを使うことができません。
下位機種の「Moto Z Play」では、SIMカードのトレー裏側にmicroSDカードを装着するようになっていて、2つのSIMカードとmicroSDカードを同時に使えます。しかしMoto Zは薄くなっているため、この構造にはできないのでしょう。