総務省が2015年5月から携帯電話事業者にSIMロック解除への対応を義務付けることに伴い、NTTドコモとKDDIは2015年4月22日に解除手続きの詳細を発表した。

 オンラインでは無料でのSIMロック解除を提供するなど、総務省のガイドラインに従った内容になっている半面、端末購入日から約半年間はロック解除に応じないなど、SIMロック解除のために課せられる新たな「条件」が注目を浴びている。本記事ではこの新しいSIMロック解除サービスについて、ドコモとKDDIの違いを比較しながら解説していく。

SIMロック解除には半年間の利用が条件に

 まずはドコモとKDDIがそれぞれ発表したSIMロック解除の手続きがどのように異なるのか、比較してみよう。

 NTTドコモは、これまでもAndroid端末やモバイル無線LAN(Wi-Fi)ルーターのSIMロック解除に応じてきた。ドコモは、5月1日以降に発売する端末について、新制度を適用する。4月23日に発売された最新スマートフォン「Galaxy S6」「Galaxy S6 edge」は、旧制度の対象になる。旧制度の下で発売された端末は、5月1日以降も従来通りのルールにおいてSIMロックを解除できる(写真1)。

写真1●SIMロック解除の旧制度として最後の端末になったNTTドコモ版の「Galaxy S6」と「Galaxy S6 edge」
写真1●SIMロック解除の旧制度として最後の端末になったNTTドコモ版の「Galaxy S6」と「Galaxy S6 edge」
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 KDDIはこれまでSIMロックの解除に応じてこなかったものの、4月23日に発売した「Galaxy S6 edge」から新たにSIMロック解除サービスを提供する。この点は総務省のガイドラインにより、大きく前進した点といえる(写真2)。

写真2●新たにSIMロック解除に対応する初のau端末「Galaxy S6 edge」
写真2●新たにSIMロック解除に対応する初のau端末「Galaxy S6 edge」
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