「Windows搭載機は高い」少し前まではそんなイメージもあったが、今や5万円でお釣りがくる時代である。8型タブレットなど機種によってはAndroidモデルよりもWindowsモデルの方が安いという逆転現象も起きている。ビジネスユースでは必須のマイクロソフトのOfficeが付属している機種もあり、お買い得感は高い。

 格安マシンというと、かつての「ネットブック」のような「安かろう悪かろう」という印象を持つ人も多いかもしれない。しかしながら、Windows 8.1を搭載した最新鋭機は旧OS時代の「重い」と感じるようなストレスは無く、CPUの処理能力や省電力性能が向上した現在、3時間でバッテリーが切れてしまうような機種は無い。ストレージ容量が極端に少ないという弱点に関しては今でも見られるが、クラウドが整備された現在ではオンラインストレージと組み合わせるという手もある(写真1)。

写真1●日本ヒューレットパッカードの「Stream 11-d000」
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写真1●日本ヒューレットパッカードの「Stream 11-d000」
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写真1●日本ヒューレットパッカードの「Stream 11-d000」
内蔵ストレージは32Gバイトと少ないが、写真右のようにオンラインストレージや公共無線LANサービスの使用権を付属させることで容量不足をカバーする

 とはいえ、高価な機種に及ばない点も多々ある。CPUは基本操作やメール、Web閲覧などではストレスが無いものの、画像の加工や動画、ゲームなど負荷のかかる作業には向かない。ストレージ容量に関しても、容量の大きいソフトをローカルにインストールするとなると不足感は否めない。外観も少々安っぽい。ノートやタブレットに関しては、樹脂製のボディーが主体で堅ろう性に関しては期待できる機種は少ない。インタフェースに関しても最小限そろっているが、最新の無線LAN規格11acに対応しないなど及ばない点も多い。

 値段を優先させるなら、そういうものであると割り切って考える必要がある。Windowsのメインマシンを持っているので、タブレットやサブノートが欲しい、AndroidやiOSのタブレットやスマホをメインで使っているが、Windowsマシンも持っておきたいなど、端末にあまりお金をかけたくないという人には手ごろな製品といっていいだろう。特にWindowsマシンであることのメリットは大きい。ファイル操作などの基本的な使い方は格安マシンでも変わらないし、Officeソフトはもちろん、圧縮ソフトのようなユーティリティなどもそのまま使用できる。多少の制限はあるがプリンターなどの周辺機器もそのまま使える。Windowsマシンであることに変わりはないのだ。

 今回は税込みで5万円を切るWindows 8.1搭載の注目製品をそれぞれのカテゴリーに分けて紹介したい。タブレット、ノートに加え、デスクトップは小型デスクトップと、新たなジャンルとして認知度が上がりつつあるスティック型PC(写真2)についても紹介したい。なお、本文中で掲載した製品価格は、基本的に大手量販店や各社の販売サイトで確認した4月27日時点の税込み価格である。

写真2●マウスコンピューターのスティック型PC「m-Stick MS-NH1」
写真2●マウスコンピューターのスティック型PC「m-Stick MS-NH1」
パソコン本体は液晶ディスプレイの下にある直方体の小さなきょう体。昨年末に発売され注目を集め。4月末から新モデルやライバル機も登場する予定だ
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