楽天は2016年12月9日、同社が展開するMVNOによる通信サービス「楽天モバイル」で、新たに中国DJI製のドローン「MAVIC PRO」と、スマートフォン用のスタビライザー「OSMO MOBILE」を販売することを明らかにした。MVNOである楽天モバイルがドローンを販売する理由はどこにあるのだろうか。

「MAVIC PRO」とスマートフォンのセット販売を開始

 2016年もMVNOは、多くの事業者が攻めの戦略を打ち出し、拡大傾向が続いている。そうしたMVNOの中でも、最近頭角を現しているのが楽天の「楽天モバイル」だ。積極的なテレビCM攻勢や、「honor 8」など独占販売モデルの強化、「楽天スーパーポイント」との連携など、楽天ならではの強みを生かした戦略を次々と打ち出し、価格に敏感なファミリー層などを獲得することでユーザー数を急拡大している。

 その楽天モバイルは、10月27日に新サービスやスマートフォン新製品などを発表したばかりだが、さらに12月9日にも発表会を実施して、新商品の発表会を実施している。だがそこで発表された商品は、従来楽天モバイルが扱ってきたスマートフォンなどとは明らかに異なるものであったことから、大きな驚きがあった。

 その商品の1つは、ドローンメーカー大手である中国DJI製の「MAVIC PRO」である(写真1)。これは同社の新型ドローンで、重量が734g、折りたたむとペットボトルほどのサイズになるなど、非常にコンパクトなのが特徴だ。それでいて4Kカメラを搭載しているので高精細な映像撮影が可能であり、被写体を追尾して撮影する自動追尾機能など、豊富な機能を備えている。

写真1●楽天モバイルが新たに販売するというDJI製のドローン「MAVIC PRO」。ドローンとしては非常にコンパクトながら、4K撮影が可能であるなど高い機能を備える。写真は12月8日の楽天モバイル新商品発表会より(筆者撮影)
写真1●楽天モバイルが新たに販売するというDJI製のドローン「MAVIC PRO」。ドローンとしては非常にコンパクトながら、4K撮影が可能であるなど高い機能を備える。写真は12月8日の楽天モバイル新商品発表会より(筆者撮影)
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 そしてもう1つは、同じくDJI製のスマートフォン向けハンディスタビライザー「OSMO MOBILE」である。これは、スマートフォンをセットして動画を撮影することで、動画撮影時の手ぶれを大幅に抑え、滑らかな映像を撮影できるようにするもの。MAVIC PRO、OSMO MOBILEともに楽天モバイルのアクセサリーブランド「R Mobile SELECT」で取り扱われ、スマートフォンのアクセサリーとして販売されるようだ。

 またMAVIC PROに関しては、スマートフォンやSIMとのセット販売もなされるとのこと。通常の本体価格は14万4259円だが、例えばhonor 8とSIMとのセットで購入した場合、1万3000円が割引されて一括で17万4059円、24回の分割払いでは月額7832〜7848円で購入できるという。