ソニーモバイルコミュニケーションズは2017年10月17日、「Xperia Smart Products」の第3段となるコミュニケーションロボット「Xperia Hello!」を発表した。話しかけた言葉に応じて情報を提供したり、コミュニケーションをしたりするなどスマートスピーカーに近い機能を備える。では、スマートスピーカーと何が違うのか。そして同社はその違いをユーザーにうまく訴求できるだろうか。

家族同士のコミュニケーションを重視したロボット

 スマートフォンで培った技術を活用したインテリジェントな機能を用いて新しいコミュニケーションを実現するべく、ソニーモバイルコミュニケーションズが2016年に発表した「Xperia Smart Products」。これまで耳に装着する音声アシスタントデバイス「Xperia Ear」や、映し出した映像を直接タッチ操作できるプロジェクター「Xperia Touch」などを投入してきた。10月17日には第3段となる新しいデバイス「Xperia Hello!」の発売を発表した。

ソニーモバイルが11月8日からの発売を予定している「Xperia Hello!」。ボディにディスプレイを備え、コミュニケーションを重視した音声エージェントロボットだ。写真はソニーモバイル・スマートプロダクト新商品体験会より(筆者撮影)
ソニーモバイルが11月8日からの発売を予定している「Xperia Hello!」。ボディにディスプレイを備え、コミュニケーションを重視した音声エージェントロボットだ。写真はソニーモバイル・スマートプロダクト新商品体験会より(筆者撮影)
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 これはXperia Smart Productsの発表当初より打ち出していたプロダクトの1つで、従来は「Xperia Agent」と呼んでいた。人が話しかけた言葉に応じて様々な対応をしてくれる。今注目されているスマートスピーカーに近い存在のように見えるが、ボディにディスプレイを搭載するほか、言葉に応じて頭の部分が動き、様々な仕草を見せるなど、あくまでロボットという位置付けだという。

 Xperia Hello!の基本的な機能は、大きく分けて3つある。

 1つはコミュニケーション機能。外にいる家族などとLINEによりメッセージをやり取りできる。本体のディスプレイを用い、Skypeを使ってビデオ通話も可能だ。さらにXperia Hello!は頭部のカメラで最大10人まで登録した顔を識別する機能を持ち、顔を識別してその人に向けたメッセージだけを伝える機能も備えているという。

本体のボディに搭載されたディスプレイを活用し、ビデオ通話などができるのはスマートスピーカーとの大きな違いとなる。写真はソニーモバイル・スマートプロダクト新商品体験会より(筆者撮影)
本体のボディに搭載されたディスプレイを活用し、ビデオ通話などができるのはスマートスピーカーとの大きな違いとなる。写真はソニーモバイル・スマートプロダクト新商品体験会より(筆者撮影)
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 2つ目は見守り機能だ。これはLINEでXperia Hello!専用のアカウントを登録し、LINEを通じて家の様子を確認できる。顔識別機能を活用して家族がいるかどうかを確認できるほか、本体が回転して自宅の様子を8枚の写真で360度撮影して送ることも可能だという。