アップルが2015年9月25日に発売した新しいiPhoneである「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」に搭載された新機能の1つが「3D Touch」だ。感圧センサーを用い、ディスプレイを押し込むことで従来にはない操作を実現する。3D Touchでスマートフォンのインターフェースは再び大きく変化するのだろうか。

3D Touchでどのような操作ができるのか

 1年ごとにiPhoneの新機種を投入しているアップルは、今年も新しいiPhone「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」の2機種を投入することを発表。9月25日には、日本をはじめ12の国々で同時に発売した。読者の中にも、これらの機種を既に手にした人がいるのではないだろうか。

 iPhone 6s/6s Plusはその名前の通り、2014年に発売されたiPhone 6/6 Plusの強化版というべき存在であり、カラーバリエーションが増えた以外、見た目に大きな変化はない。だが新しいiOS「iOS 9」を搭載しているのはもちろん、CPUやカメラなどの基本性能は確実に強化されている。

 そしてiPhone 6s/6s Plusが、前モデルと比べ大きく変わった点は、やはり「3D Touch」だろう。これは、ディスプレイを「押し込む”」ことで、通常のタッチとは異なる操作を実現できるというもの。iPhone 6s/6s Plusでは新たに、ディスプレイ下部に圧力を検知するセンサーが搭載されており、ディスプレイに加わる圧力の強弱によって「押し込む」という動作を検知できるようになったわけだ。

 3D Touchを使った代表的な機能が「Peek」と「Pop」である。Peekでは、メール一覧の見出しや画像のサムネイルなどから、見たいものを選んで軽く押し込むとプレビューが表示される(写真1の左)。Popは、そのままより強く押し込むと、プレビューから本表示に切り替わるというもの(写真1の右)。軽く内容をチェックしたいときなどに便利な機能といえる。

写真1●3D Touchを用いたPeekとPopの操作。メール一覧から見たいメールを選んで軽く押し込むとプレビューが表示され(左)、さらに強く押し込むとそのまま本文が表示される(右)
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写真1●3D Touchを用いたPeekとPopの操作。メール一覧から見たいメールを選んで軽く押し込むとプレビューが表示され(左)、さらに強く押し込むとそのまま本文が表示される(右)
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写真1●3D Touchを用いたPeekとPopの操作。メール一覧から見たいメールを選んで軽く押し込むとプレビューが表示され(左)、さらに強く押し込むとそのまま本文が表示される(右)

 そしてもう1つの機能が「クイックアクション」だ。これは、ホーム画面にあるアイコンを押し込むとメニューが現れ、そのアプリ内の特定の機能を直接呼び出せるというもの。例えば「カメラ」の場合、メニューからセルフィー(自撮り)やビデオ撮影などを直接呼び出せるようになるし、「電話」であればよく連絡する相手の連絡先を選びやすくなる。他にもiPhone 6s/6s Plusには、3D Touchを用いてiPhoneを便利にする様々な機能が備わっており、有効活用すればより便利に操作できるようになるだろう。