次世代モバイル通信方式「5G」を活用したサービスの創出に向けた取り組みを進めているNTTドコモ。同社は8月4日に開いたアイドルのライブイベント「TOKYO IDOL FESTIVAL 2017」で、ARを活用した5Gの実証実験とプロモーションを披露した。同イベントから見えてくる5Gの普及に向けた課題とは何だろうか。
アイドルイベントで5Gをアピール
モバイル業界は現在、5G(第5世代移動通信システム)に向けた取り組みを進めている。そうした取り組みを国内で積極的にアピールしている企業の1つが、NTTドコモである。
同社は5Gの新しいサービス創出に向けた取り組みを広める「5Gトライアルサイト」を展開。5月に東京スカイツリーで8Kライブ映像を無線伝送する様子を公開するなどの取り組みを開始しており、今後はさらにお台場地区でも5Gの体験とアピールに向けた展開を進めていくとしている。
そして夏休み期間の8月4日から、お台場地区でNTTドコモが5Gをアピールしたイベントが「TOKYO IDOL FESTIVAL 2017」である。これは1000人を超えるアイドルが参加する日本最大級のアイドルのライブイベント。NTTドコモはこのイベントに、フジテレビジョン(フジテレビ)と共同で「NTTドコモ×フジテレビ 5Gステージ」という独自のステージを設けた。
同ステージで披露されたのは、「JidorAR」(ジドラー)というスマートフォンアプリを活用した拡張現実(AR)の体験である。このステージに事前応募した参加者は、事前に3Dスキャナーを使って自分の3Dアバターを作成し、JidorARに取り込む。スマートフォンをライブステージにかざすと、自分のアバターがアイドルと一緒に踊ることができるというものだ。
筆者が同イベントの取材に訪れた8月4日のステージでは、「まねきケチャ」というアイドルグループが登場。事前応募した約100名の参加者がステージにスマートフォンをかざし、アイドルと疑似的にダンスを踊るなどして盛り上がりを見せていた。