ソニーが2017年6月1日に発表した玩具のプラットフォーム「toio(トイオ)」が、大きな注目を集めているようだ。様々なセンサー技術を活用して2つのキューブを制御し、柔軟性の高い遊び方ができる。ソニーはなぜ、玩具に最先端技術を活用したのだろうか。
東京おもちゃショーでソニーが披露した「toio」
2017年6月1〜4日に開催された玩具の見本市イベント「東京おもちゃショー2017」。ソニーはそこである商品を発表した。「PlayStation 4」などコンシューマーゲーム機に関連するものではなく、純粋な玩具であったことから大きな驚きをもたらした。
ソニーが発表したのはtoioという2台のロボットを用いた玩具のプラットフォームというべきもの。ゲーム機のようにカートリッジを差し替えることにより、ロボットに様々な動作をさせ、幅広い遊び方ができるのが特徴となる。ロボット自体はシンプルなキューブ型で、その上にものを載せたりするなど様々な加工をしながら実際に動かす。子供の想像性を伸ばす知育玩具として提供されるようだ。
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toioは発売当初、2つのタイトルが用意される。1つは「トイオ・コレクション」で、工作を施したロボット同士をリング型のコントローラーで操作して相撲を取らせる「クラフトファイター」や、ロボットの動きを矢印で指定し目的の場所まで移動させる「チクタク」など、5種類の遊びを楽しむことができる。
そしてもう1つは、「ピタゴラスイッチ」などを手掛けるクリエイター集団「ユーフラテス」が開発した「工作生物 ゲズンロイド」。紙による工作物とロボットを組み合わせて、その動作を楽しむものだ。2つのロボットを用いて尺取り虫のような動きを再現する「シャクトリー」や、もう一方のロボットのほうを常に見続ける「めだま生物」など、様々な動きをしてくれるのが特徴。貼り付ける紙に工夫を施すことで、より多彩な動きや表現が楽しめるようだ。
筆者も東京おもちゃショーの一般公開日である6月3日に会場を訪れ、toioの様子を確認したのだが、toioを楽しむため多くの親子連れが列を成すなど、好評を博す様子が見られた。またtoioの購入サイトを確認したところ、既に初回限定セットや一部のセットは品切れとなっていた。こうした点からも、toioの注目度の高さを見て取ることができるだろう。