ウエアラブルデバイスが期待ほど盛り上がっていない中、4月24日にアップルのスマートウォッチ「Apple Watch」が発売された。発売に合わせて多くのApple Watch関連アプリが発表されているが、アプリの力でApple Watchは存在感を高めることができるだろうか。
Apple Watchに大きな期待をかける国内ネット事業者
数年前より注目を集めているウエアラブルデバイスだが、期待とは裏腹に市場の盛り上がりにつながっていないというのが、正直なところだ。そうした中、ウエアラブル普及の起爆剤として注目されているのが、アップルの「Apple Watch」である(図1)。
4月24日に発売されたApple Watchは、タッチだけでなく“デジタルクラウン”を用いたアップルならではの操作性の高さに加え、「Apple Watch SPORT」「Apple Watch」「Apple Watch EDITION」と、デザインや素材が異なる3つのモデルを用意する取り組みで大きな注目を集めている。
実際、Apple Watchの販売は好調なようで、アップルのオンラインショップではほぼ全てのモデルの在庫が既になく、次の出荷が6月とかなり先になってしまうモデルが少なくない。さらに量販店においても、筆者が確認したところ発売当日は在庫が見られたものの、翌日には多くの店舗で、全モデルが在庫切れとなっていた。
そのApple Watchの発売に合わせ、4月24日に多くのサービス事業者が、Apple Watchで動作するアプリの提供を発表している。実際にApple Watch用のApp Storeを確認してみると、提供当初から海外のアプリだけでなく、国内多くの有名アプリが提供されている様子を見てとることができる(図2)。
既に市場にいくつかのモデルが出そろっているAndroid Wear向けアプリの動向を見ると、国内の事業者がアプリを積極的に開発・提供している様子はあまり見られず、Google Playを見てもAndroid Wear向けアプリは海外製のものが目立っている状況だ。そうした現状を考えると、Apple Watchに対する国内のサービス事業者の期待感が、いかに高いかというのは理解できるだろう。