訪日外国人に向けてシャープのコミュニケーションロボット「ロボホン」を貸し出し、観光ガイドとして活用してもらうサービスを、京浜急行電鉄(京急電鉄)ら4社が提供しようとしている。訪日外国人向けビジネスが拡大するなか、どこに勝機を見出しているのだろうか。
ロボホンを外国人の観光に活用する取り組み
近年、観光などで日本を訪れる訪日外国人の数が急増しているというのは、多くの人がご存じだろう。政府観光局が発表した2月の訪日外国人数(推計値)は203万5800人と、2月としては過去最高を記録したという。それゆえここ数年来、訪日外国人に向けたビジネスやサービスが活況を呈している。
そうした訪日外国人をターゲットにした新サービスが、ロボットの観光客への貸し出しである。このサービスは2017年4月25日の開始を予定しており、京急電鉄とシャープ、Wi-Fiルーターのレンタル事業などを手掛けるビジョン、そしてロボット向けアプリ開発を手掛けるフューブライト・コミュニケーションズの4社によって提供される。
具体的には、シャープのコミュニケーションロボット「ロボホン」を、京急線の羽田空港国際ターミナル駅の改札近くにある、ビジョンの「グローバルWiFi羽田空港店カウンター」で観光客に貸し出す。そのうえで、ダンスや写真撮影などロボホンの基本的な機能を使ってもらうだけでなく、フューブライトが開発した「ロボてなし」アプリを用いて東京・横浜の観光を楽しんでもらう形となるようだ。
ロボてなしは、特定の観光スポットに入るとロボホンが観光地を案内したり、一緒に写真を撮影したりするなどして、観光を楽しめるアプリ。実用性を追求するよりも、ロボホンと一緒に新しい発見をしてもらい、楽しんでもらうことを目的として作られているとのことだ。
このサービスの料金は24時間(1泊2日可)で1500円からとなっている。訪日外国人向けが主体のサービスではあるが、ロボホン自体高額であることから、「ロボホンを試してみたい」「購入を検討している」という日本人向けにもレンタルサービスを提供するとのことで、プラモデルなどのグッズ販売も実施されるという。