その時は突然やって来る。確かに保存していたはずのデータがない、何度試しても読み込めないといった、最悪の事態である。
データ消失は、パソコンユーザーにとって最も不幸なトラブル(図1)。家族や友人との思い出の写真やメールのデータが消えてしまったら、もう取り返しがつかない。アドレス帳や文書は改めて作り直せる可能性もあるが、大変な労力と時間がかかる作業だ。結果的に失われてしまう連絡先や文章もあるだろう。
こうした事態を避けるためには、何としてもデータを守る取り組みを進める必要がある。
データが失われるきっかけはさまざまだ(図2)。よくあるのは、落下や水没などによる破損、紛失、誤操作といったユーザーの動作によって引き起こされる要因である。さらには、不具合や経年劣化といったハードウエアにおける要因、あるいは災害やコンピューターウイルスといった外部的な要因も考えられる。