その時は突然やって来る。確かに保存していたはずのデータがない、何度試しても読み込めないといった、最悪の事態である。

 データ消失は、パソコンユーザーにとって最も不幸なトラブル(図1)。家族や友人との思い出の写真やメールのデータが消えてしまったら、もう取り返しがつかない。アドレス帳や文書は改めて作り直せる可能性もあるが、大変な労力と時間がかかる作業だ。結果的に失われてしまう連絡先や文章もあるだろう。

●データ消失の危機は突然にやって来る
図1 パソコンは機械である以上、いつかは壊れる。故障など突然のアクシデントが起きれば、家族や友人との思い出の写真、アドレス帳、メール、仕事の文書など大切なデータが一瞬で失われてしまう。そんな最悪の事態を避けるためには、事前の準備が必要となる
図1 パソコンは機械である以上、いつかは壊れる。故障など突然のアクシデントが起きれば、家族や友人との思い出の写真、アドレス帳、メール、仕事の文書など大切なデータが一瞬で失われてしまう。そんな最悪の事態を避けるためには、事前の準備が必要となる
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 こうした事態を避けるためには、何としてもデータを守る取り組みを進める必要がある。

 データが失われるきっかけはさまざまだ(図2)。よくあるのは、落下や水没などによる破損、紛失、誤操作といったユーザーの動作によって引き起こされる要因である。さらには、不具合や経年劣化といったハードウエアにおける要因、あるいは災害やコンピューターウイルスといった外部的な要因も考えられる。

●データ消失を引き起こす要因はさまざま
図2 データ消失の要因を分類すると、破損や誤操作など、ユーザーによる要因が多い。記録メディアの特性を知った上で、正しく扱うことが大切だ
図2 データ消失の要因を分類すると、破損や誤操作など、ユーザーによる要因が多い。記録メディアの特性を知った上で、正しく扱うことが大切だ
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