写真1●ALSOKでは、メガソーラー施設の点検にドローンを活用する
写真1●ALSOKでは、メガソーラー施設の点検にドローンを活用する
[画像のクリックで拡大表示]

 「4~5時間は必要だったメガソーラー発電施設のパネル点検が15分足らずで終わる」。

 こう語るのは、綜合警備保障(ALSOK) 開発企画部 開発企画課の土谷尚賢課長代理。同社は2015年4月から、ドローンを使って大規模な太陽光発電を担うメガソーラー発電施設の点検サービスを提供する(写真1)。メガソーラー発電施設のソーラーパネルを上空から撮影し、故障や異常箇所を点検するサービスを提供開始した。

 サービスの内容は次の通り。ドローンはあらかじめ設定したルートに沿って飛行し、搭載する赤外線カメラで上空からソーラーパネルを撮影する。取得した画像データでは、パネルの中で異常に発熱している箇所が一目で分かる(写真2)。発熱している箇所では、配線が間違っていたりパネルが故障していたりする可能性がある。

写真2●ドローンに搭載した赤外線カメラでパネルの異常を検知する
写真2●ドローンに搭載した赤外線カメラでパネルの異常を検知する
[画像のクリックで拡大表示]

 これまで、作業員は歩いてパネルを1枚ずつ点検していた。パネルが発熱しているかどうかは、一目見ただけでは判断できないため、時間がかかっていたという。ドローンを使って、空中から赤外線カメラで撮影すれば、「広範囲のパネルをまとめてチェックできる」(土谷課長代理)。

 ALSOKは2014年10月から試験的なプレサービスを開始している。2014年4月の正式なサービス開始までに、茨城県を中心に6カ所のメガソーラー発電施設で導入し、効果を確かめた。今後は、風力発電施設や橋梁といった大型施設の点検などにも活用する考えだ。

■変更履歴
公開当初、「土屋尚賢課長代理」となっていましたが、正しくは「土谷尚賢課長代理」です。お詫びして訂正いたします。本文は修正済みです。[2015/4/15 20:00]