NTTグループとJTBグループは2015年4月末まで、福岡市周辺で訪日外国人向けの観光サービスの実証実験「地域活性化トライアル」を実施している。トライアルでは、Wi-Fiをインフラとして活用し、主に訪日観光客に向けてスマートフォン/タブレット向けの専用アプリケーションを駆使した観光体験を提供している。

 NTTグループは、2020年に東京で開催されるオリンピック・パラリンピック競技大会(東京五輪)で、通信サービスを担当する。2020年のプロトタイプともいえる福岡トライアルには、東京五輪で来日する外国人への「おもてなし」サービスのひな型的な要素が見えている。

 4回にわたって進める本特集では、福岡トライアルにかかわったNTTとJTBの狙いのほか、専用のスマートフォン向けアプリケーションやメーンのインフラとなったWi-Fiでの工夫、そして収集したデータを活用したビッグデータ解析の成果について解説する。