Active Directoryのグループポリシーは、強力かつ便利な管理機能だ。しかし、設定できる機能が足りなかったり、強制力が強すぎたりして、利用できないケースがある。それを補完するのが、「グループポリシー基本設定」(以下GPP)だ。

グループポリシー基本設定とは

 グループポリシーの「基本設定」というと、グループポリシーの設定項目のようだが、グループポリシーと並んで存在する別の機能だ(図1)。

図1●グループポリシーとグループポリシー基本設定(GPP)の関係
図1●グループポリシーとグループポリシー基本設定(GPP)の関係
グループポリシー管理エディターで見ると、グループポリシーとGPPの関係がよくわかる。GPPはグループポリシーに含まれていない。両者が並んで存在している。対等の関係にある別の機能であることを示している。
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 まずGPPはグループポリシーにはない設定が可能だ。例えば、アプリケーションの設定や、スクリプトファイルの配布、ネットワークドライブの自動マウント、デスクトップへのショートカットの追加、定期的に実行するバッチのタスクへの登録、といった作業を設定できる。グループポリシーでは、デスクトップ関連の項目が少ないが、GPPでは充実している。

 GPPの特徴は大きく4つ。(1)強制力の調整が可能、(2)ターゲット指定が柔軟、(3)ユーザーインタフェースがわかりやすい、(4)設定項目が豊富、である。