ネットワーク管理を効率化する手段の一つに、社内ネットワークの資源(ユーザーやコンピュータなど)を一元的に管理する「ディレクトリーサービス」がある。本連載では、Windowsのディレクトリーサービス「Active Directory」を5回にわたって解説する。

XPからの移行にも効果を発揮

 Active Directoryと聞くと大規模ネットワーク向けと思われるかもしれないが、実はパソコン10台といった小規模なネットワークでも十分に導入効果がある。さらに、Windows OSを移行する際にも有効なのだ。

 現在Windows XPを利用している企業にとって、Windows OSの移行は緊急の課題である。Windows XPのサポートは2014年4月9日、終了した。その後もXPを利用し続けることは、セキュリティ面をはじめ、様々なリスクを伴う(図1)。

図1●サポート終了後も Windows XPを使い続けることによるリスク
図1●サポート終了後も Windows XPを使い続けることによるリスク
最も憂慮すべきなのはやはりセキュリティ面。サポート終了後は脆弱性が見つかっても修正パッチが提供されないため、大きなリスクを抱えることになる。
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