化学品と食品を製造・開発するADEKAは、2015年4月に中期経営計画「STEP 3000-II」を策定し、海外事業の強化を成長戦略の一つとして打ち出した。2014年度は43.3%だった海外売上高比率を、2017年度には50%まで拡大し、連結売上高3000億円を目指す(図1)。
成長戦略を推進するために構築し、2015年4月に稼働を始めたIT基盤が「グローバル連結経営管理システム(GMS)」である。ADEKA本社では、既に品目単位で原価管理していく習慣が根付いており、予算やコストなども1品ごとに管理していた。
GMSは、連結対象となるグループ会社でも同じレベルで経営情報を管理できるように導入するものだ。「連結経営も本社経営と同じくらい迅速に判断できる体制を整えることを目指す」と、大塚孝洋情報システム部部長はGMSを導入した狙いを話す。