本作品は受賞者の上原直保さん自身に紹介してもらいます。実際の作り方まで解説しますので、ぜひトライしてみてください。

 車を運転していて道を譲ってもらうたびに「みんな混んでいてイライラしているはずなのに優しいなあ。感謝の気持ちはハザードランプの点滅なんかじゃ伝えられないよ」と日頃から思っていました。そこで道を譲ってくれた車に「ありがとう」をちゃんと伝えるために作ったのが「サンキューサインデバイス」です(図1)。

図1●道を譲ってくれた人に感謝を伝える「サンキューサインデバイス」
図1●道を譲ってくれた人に感謝を伝える「サンキューサインデバイス」
夜なので見づらいが自分の車に取り付けたところ。

 高輝度なLEDで「Thanks!」と表示し感謝の意を伝えます。ケータイの絵文字やメッセージアプリのスタンプのように、人が楽しくなるような車版のコミュニケーションを目指しました。

 運転中のボタン操作は危ないので、非接触のスイッチにしました。人感センサー、赤外線距離センサー、超音波距離センサーといった選択肢がありますが、最もシンプルな赤外線距離センサーを選びました。センサーに手を近づけると反応し、それをRaspberry Piが感知してLEDを光らせます。