今回は「みんなのラズパイコンテスト」の二つの受賞作品を紹介します。TWE-Lite賞を受賞した眞柄 康弘さんの作品と、ハルロック賞を受賞した、えれくら!(チーム)の作品です。
[TWE-Lite賞]眞柄 康弘さん
無線マイコン「TWE-Lite」で実現した
「しゃべる戸締りチェッカー」
「しゃべる戸締りチェッカー」は、外出前の戸締り確認を素早く行うためのセンサーネットワークです。無線マイコン「TWE-Lite」を使って構築しています。戸締り確認の情報ハブとなるTWE-Lite親機をラズパイに接続し、センサーネットワークから集めた情報をインターネット経由で通知します。自作の雨センサーも製作し、雨が降ったときに窓が開いていると警告することもできます。
戸締り確認システムは、TWE-Liteを開発する東京コスモス電機が提供する無線タグアプリ(Samp_Monitor)を利用して構築しています。窓に取り付けたセンサー子機が窓のロックに内蔵した磁石の位置をリードスイッチで検出することで、施錠されているかどうかを判定します(図1)。センサー子機は、リチウム電池で動くバージョンと太陽電池で動くバージョンの2種類を作成しています。
センサー子機が検出したデータは親機に送られます(図2)。親機は送られてきたデータを集計し、施錠や電源の状態などをセンサーごとに把握します。リモート子機は、親機に戸締り情報を要求してその情報を液晶モニターに表示するほか、音声でも案内します(図3)。すべての窓が施錠されていれば、戸締りOKを通知します。
親機は、子機から受信した情報を随時ラズパイに送信。このラズパイは、作者が1年前から自宅で常時稼働させているサーバーで、インターネットに接続しています。戸締りに関する状態の変化があったら、その情報を携帯電話などにメールで通知できます。
降雨センサーは、検出用の電極をTWE-LiteのAD変換入力に接続し、電圧の変化で雨を検出します(図4)。この情報を基にラズパイ側では、窓が開いていて雨が降っている場合だけ、警告メッセージを送信します。